新しい市場のつくりかたはスタートアップ必読




本日、ゼロベースの不勉強会という、本をつまみに酔っぱらいながら語るという面白い集まりがある。


普段は、デザインやら、哲学やら、エロスやら、情報社会やら、いろいろやってるみたいなのだけど、今回のお題の本が「新しい市場の作り方」という本。


これは、かなり面白い集まりで、今夜は僕も不勉強会に参加するので、行く前に感想を書こうと思う。


くくりとしては、経営学の本。経営学の本っていい本もあるけど、ケーススタディーばっかりだったり、後付け感が多かったりと、よくバカにされがちだ。


しかし、この本はよかった!スタートアップとか、新規事業、まだ世の中であまりなかったサービスを作ろうとしている人は必見だと思う!


特によいと思う箇所は、2章と3章。さらに、この本は読みやすくて分かりやすい。


問題は発明の対象である


この本で印象的だった部分がここだ!問題とは発見するものではなく、発明するものである。


うーむ、こういう風には今まで考えてなかった。。


ようは、UXリサーチとか顧客インタビューとかが今は流行りだけど、ユーザを観察して、ユーザが困っている部分を発見してその問題を解決するサービスを作るというイメージが漠然とあったんですよ。


ただ、著者によれば、今までになかったサービスや製品が解決する問題は、現時点でユーザが問題だと思っていなかったり、それを普通に説明しても「特に問題だと思ってないし、困ってないわ。」と言われるものだと書いている。


なるほど、確かに、そうかもしれない。


人間だれしも、新しい生活スタイルや、新しいものを使い初めて始めて新しい不満が出てくるもんだと思う。


本に出てくる例だと、水泳の時かぶる水泳キャップというものを使うのは日本のみで、そもそも水泳キャップがないことを誰も不便だとは思ってなかったらしい。


水泳キャップを考えた経営者が、学校のプールの時間に、水泳キャップがあるといかに便利か、生徒の識別にも役立つとか、いろいろ啓蒙して、今では水泳キャップを使うのは当たり前の文化になったと。


正しさを探しに行くな


問題を発見の対象だという錯覚にとらわれると、ひたすら外界に答えを探してしまう。


そうではなくて、新しいサービス、新しい市場というものは、えてして、事業者がこういう世界になったらいいなという妄想から始まり、その妄想世界が素晴らしいんだと啓蒙して、現実にしてしまうというプロセスが必要らしい。


確かに、iPadが出た時なんて、批評家達からはさんざん言われてたなあ。ノートパソコンとしても中途半端だし、モバイルとしても使えないから、これは誰も必要としてないですわと。


そういや、ジョブズは新しい生活スタイルを発表会で、ソファーに座りながらiPadを使うことでイメージしやすいようにしてた。


僕も、iPadが出る前はそこまでタブレットというものに興味がなかったし、別にレッツノートで満足だわと思ってた気がする。だって、タブレットではこれができない、あれもできないとし、みたいな感じで。


しかし、iPadが出るとそのよさがわかり、寝ながら読みたいけどちょっと重いなあっていう新しい問題が出来上がり、iPadMiniでついに僕の欲しいものが実現した!


余談だけど、まあ、時代の変化によって出て来た、一定数の人が問題だと認識しているけど、誰もまだ解決できてないというモノもある。


既知の問題が、新しい技術で解決できるようになったとか、時代の変化で新しい問題が出て来たとか。


こういうユーザが認識できてる問題はやっぱ、やりやすいのはありますよね。ただ、その分、競争も凄く激しくなるだろうけど。


まあ話を戻すと、まずユーザが問題を認識して、それを解決するという順番が全てではないというのが大切と。


新しい文化を作る


この本で象徴的なのが、たいていの新サービスなんて誰も理解してくれない事業者の妄想から始まるんだから、新しい文化を作る働きかけが重要だということ。


そのためには、技術だけが優れてても意味はないと書いてて、そのサービスや製品の価値を理解してもらえるようにしないといけないと書いている。


これは、すごく難しいよなあ。例えば、Lisgoだと、新しい読書スタイルを提案するんだ!ということが重要なんだけど、これは結構大変だ。


でも、この本を読んで僕は啓蒙活動のやる気が出たので、こうやって使うんですよっていう動画を素人くさくても作って、いろいろなユースケースを提案しようかと思う。


そういう意味で、新しいサービスって最初にそのサービスのよさを分かってくれて、周りに啓蒙してくるユーザってめっちゃ大切ですよね。文化を広めてくれるエバンジェリストというか。


例えば、エバーノートがこういう使い方すれば便利だ!みたいにブログを書いてくれるユーザとか、これいいよって友達に薦めてくれる人とか。


こういうユーザが勝手に広めてくれるような仕掛けを製品に組み込むのが重要で(最近流行のグロースハッキング的な)、それは、本当にサービスを愛してもらった上での行動ではないといけないとダメだし。


もっと製品開発側の視点になると、どのタイミングで仕掛けるか、どのタイミングでどの層に広めていくかも重要で、製品が大多数の人にとって使えない段階でバイラルになる仕掛けをすると失敗するし。


まあ、このどういう順番で進めていくかとかはまた別の話なので、違う記事で書こうと思う。