【書評】大人げない大人になれ


拷問読書

この本はかなり面白かった。成毛さんの本は3冊目なんですが、間違いなく一番面白い。元は成毛ブログの書評が面白くて読んでいたのですが、著者である「本は十冊同時に読め」の冗談のようなぶっ飛んだ内容に軽くファンになったわけであります。

ちょっと前に読んだ「成毛式マーケティング」はあまり新鮮さがなく正直つまらなかったけど、本書「大人げない大人になれ」は一気に読まされた。2時間が一瞬でした。

この本でいいのが、最初に開いたページの著者の写真。机にまわりにプラモデルやら、鉄道模型やら、絵の具セットやら楽しそうなおもちゃがたくさん置いてある。社長なのに、FFオンラインにハマりすぎ、2年で6000時間やっていたというエピソードがあってびっくりする。会社にこないから社員がゲーム空間に入ってきて呼び出しを試みたとか。スクエアエニックスの社外取締役もかねているから、市場調査でもあるとか後付けで軽く言い訳してるのも笑えました。

「我慢なんてしなくていい」とか「キャリアプランは持つな」とか相変わらず天の邪鬼思考なことをつらつらと書いていて、そのどれもがなかなか説得力のある内容。ただ、そのへんはネット上のインタビューで以前から言っていたので特に新しい内容でもなかった。

この本で一番面白かったのが、時間の使い方の項目です。「一点集中浮気型」と書かれたその方法はまさに子供みたいな時間の使い方。興味のあることに集中し、途中で別の事に浮気しそうになったらそのままそっちに集中する。簡単にいうと、本能のままに時間を使えっていう衝撃の内容。

よくライフハックとかで、「1つのタスクに邪念を振り払って集中し、他の事が入ってきたらメモして後からやる」っていう方法があります。こういう定番のハウツーと対局をなす方法だけど、その瞬間その瞬間に一番興味あることに打ち込む浮気型は確かに自然と集中モードに入ってそう。夏休みの宿題を直前まで遅らせるのも集中を高めるのによいとか書いている。まあ、そうだけど、それで間に合わなくなった場合はどうするんだとツッコミを入れてはいけない本です。

最近読んだホリエモンの夢をかなえる「打ち出の小槌」というちょっと手にとるのが恥ずかしい名前の本にもこんな事が書いてた。「一日は24時間しかないので、与えられた時間に集中するのが重要。ちなみに集中するには休息が重要。」まあ、そうだな、でも集中するのが難しいんですよねと普通は考えるけれど、それに対する簡単な答えみたいな内容が「大人げない~」に書かれていた。

「いい時間の使い方をするには、時間の使い方それ自体を考えても意味はない。何に時間を使うか、その振り向ける先を第一に考えるべき。」とあり、ようは自分が熱中することだけをすれば自然と濃密な時間の使い方になるという単純な理屈。

ちなみに、自分の部屋は片付きすぎるほど片付いていて、無駄なものがないのですが、もうちょっと遊べるものをちりばめるべきだなあと思ってきた。Iphoneのアプリも最低限必要なものだけ入れているし。もうちょっと無駄なアプリを入れるべきだと反省し、さっそく「神パンチラ」アプリを購入しました。これはかなり面白い。さっそく来週見せびらかそうと思う。