「グーグル ネット覇者の真実」が面白い。中国で挫折した部分とか詳しくて最高なんだけど、スタートアップというのをブログ名にしてるのもあり、初期の頃にどのようにやってたかに注目して感想を書いてみます。
なんか初期の頃は、創業者の二人とも最初は自分の論文のためにGoogle作って、いい感じに研究結果書けたらいいなっていう雰囲気なんですよ。周りの友達が、「これはスゲエ、お前起業しとけよ!」とか薦めるんだけど、最初は乗り気じゃない二人。
まあ、スタンフォードの研究員という身分も結構満足できるものだし、アカデミアの道を志していたのもあるのであろう。
だからもあって、二人ともGoogleをヤフーとか周りのいろんな会社に売ろうとするんだけど、「みんなはした金だなあ、もっと高い値段で買ってくれよ」みたいな感じでいい買収が成功せずにトボトボと家路につく毎日。
とても面白いのが、最初らへんはGoogle創業者の二人は全然ThinkgBigじゃないのに段々とビッグマウスになっていくところ。途中からアクセス数が増えてくると、「おいおい、これは可能性あるんじゃないの、ちょっと起業しちゃいますか。世界変えちゃうぞ」みたいな感じで発言も調子に乗ってくる。
その後、どんどんGoogleが人気になってくると、ブリンとかは採用面接でいかにGoogleが世界を変えるかという壮大な構想を語りだす。うーむ、最初は適当な会社に売却して博士論文の執筆に戻ろうしていたのに。。
ほどなく、有名なベンチャーキャピタルに出資をしてもらうプレゼンで、ペイジが「将来は100億ドルの会社にするぜ。100億とは売り上げじゃなくて、利益のことだぞ。フハハ。」と盛り上がり始める。売り上げないけどアクセス数はうなぎ上りで自信ついてきたんだと思う。
そして、その頃に出資した側のVCの人が当時を振り返って、「笑っちゃうほど壮大な野望なんだけど、奴は大真面目の未来を計算尽くして、本当にそれを信じてたんだよ。。」みたいな感じで、初期の伝説が出来上がっていく。
そういや、ザッカーバーグもFacebookの初期の頃のインタビューがちょっと前に話題になってたけど、「いやあ、みんあ世界を変えるとか吹いてますけどね、僕はまず小さな大学という単位で価値あるものを作りたいのよね。別に世界変えるとかみんな気にし過ぎっすよね。。」という非常に謙虚な動画がアップされてた。
しかし、有名なエンジェル投資家であるロン・コンウェイが、スタートアップスクールでザッカーバーグと出会った頃の話を語っていたのはこんな感じだった。「彼は最初の頃から、凄く鮮明にソーシャルの行く末をイメージし、これから実現していく未来のビジョンが確固たるものとして自分の言葉で語ってたんだよ。。(スゲエよ奴は。。)」
ビルゲイツも自分用にゲームかなんかのプログラミング作ろうとしてただけだし、ジョブズも最初は企業にPC売って小銭稼げれば満足って感じだった。ジョブズでさえ、「もっとビッグに考えないといかんよチミ!」と初期の年上のメンターみたいな人に言われてるし。
最新のポールグレアムのエッセイでも、”壮大すぎるアイデア”みたいなタイトルで恐れを知らないビッグアイデアの数々を書いてるんだけど、引っ張っておいてオチが凄かった。
「でも、こんな感じで煽って書いてるけど、どう始めるかのベスト戦略は自分のために小さなアプリを作ることだよ。自分の小さな問題を解決すれ事から始めて、最初から壮大なビジョンを語って周りに過度な期待を持たせたり、敵を作ることはないぞよ。」といった感じで閉めてた。
「大きく考えても、小さく考えても費やす労力は変わらないから、どうせならでっかい事したほうがいいよ」というカッコいい事をVCの誰かが言ってたけど、歴史をひも解くと最初はみんなThinkSmallだったようだ。サービスに勢いが出てきて自信がついてきた後、VCや従業員の前でThinkBigになっていくというのが定番なのかも。