年末はアラートポンの開発に忙しくてできなかったのですが、2010年に読んで、なおかつ2010年発売だった本のランキングを書いてみます。
2009年も130冊ぐらいは読んだと思うのですが、2010年はちょっと本の選別がレベルアップした感じがして、面白い本に出会う確率が高まった気がする今日この頃。万歳。
11月中盤からは本を読む時間がなくなったけど、それまでは趣味で読みまくってたので全部で150冊ぐらいは読んだんじゃないかと思います。途中で読むのを辞めた本もカウントしてるので、こんなに多くなっています。
しかし、2009年は頑張ってブログに書評を書いてたのですが、2010年はツイッターというお手軽自己主張オナニーツールを始めたので、本を読んでもめっきりブログに書くことがなくなりました。ブログを書くのはめんどくさいので、2011年もこの傾向は続きそうです。
でも、本当に面白かった本だけはせっかくだからまとめます。主に、金融、経済、科学、WEB系の本が多いです。
【2010年発売の本ベスト10】
タイトルはクソだけど、道具の進化が人間の思考方法にどう変化を与えるかを論じた凄い本。文字、書物など人間が発明した道具と、それによって失われた能力を説明している。
本の書評はこちら
TVがきっかけで大ヒットした本。人の命に値段をつけられるか?とか、答えの出ない哲学的問題を分かりやすく解説。政治哲学の導入にぴったりで、なおかつ面白い。
映画「ソーシャルネットワーク」の原作。ザッカーバーグ裏切り伝説。事実を元にしたフィクション小説らしい。経営マインドを持ったプログラマ最強時代を感じさせる本。
一人で年収数十億以上を稼ぎ出す金融工学エリート達の話。絶対に損しないアービトレージというさや取り方法を極限まで極めると凄いことになって、世界が崩壊しちゃいましたというスケールのでかい話が楽しめる。
本の書評はこちら
ここまでわかりやすい哲学本はないと思う。哲学という難解なテーマをおもしろおかしく時系列にわかりやすく紹介。自分が思いついた常識や世界についての浅い考えなんて、昔々から哲学者が考え尽くしていたんだなあと思いました。バキ好きならさらに楽しめる。
本の書評はこちら
金融崩壊を予想して、逆張りして大もうけしたトレーダー達の話。崩壊後に金融崩壊を説明した本でもなく、学者が崩壊前に金融崩壊を予想だけした本でもない。崩壊を予想し、どうやって儲けるかを考え、実践した人達の詳細なドキュメンタリー。
本の書評はこちら
米国とロシアが宇宙競争していた時代に、東京大学に進学した理系エリート達の話。東大でもエリート中のエリート達がどのような人生を歩んでいくか。大学教授のドロドロした政治の世界など、面白くて一気に読める。
「会社は誰のものか?」、「社長の給料と業績の関係」など、よくある話題を徹底的にデータで検証したおそらく初めての本。感情論は一切入らず、客観的な分析で答えを導き出す内容がいい。
行動経済学ブームで、どの本も似たり寄ったりの内容の今日この頃。「予想通りに不合理」で行動経済学ブームを作ったダンアリエリーの新作はやっぱり面白かった。恋愛、復讐などの合理性など、新しくて面白い洞察がたくさん。
W杯前に本屋でなにげなく買ったら面白かった本。経済学者がPKとゲーム理論を混ぜたり、クラブチームを一つの会社として見た時いかに異形かと論じたりと、サッカーと経済学に興味がある人なら絶対楽しめる。
書評はこちら
【次点】
地球最後の種子
グーグル秘録
非才
【2010年発売じゃないけど、2010年に読んで素晴らしかった本】
実は、2010年に読んだ本の中で最も強く影響を受けた本。この本が去年読んだ本すべての中でのベスト1。作者はネットベンチャーで起業して、今は投資家をしているシリコンバレーのベンチャー業界では有名な人。仕事はお金と労働の関係を書いてある部分が秀逸。ほぼすべてのエッセイが「ポールグレアム」で検索したらネット上で翻訳されてます。
書評はこちら
ネット時代の著作権のあり方を論じた本。作者はマイクロソフト社の独禁法裁判で一躍名を馳せたサイバー法の第一人者。著作権や特許がいかにイノベーションを阻害するか。ただ、ちょうどよい妥協点は作者の中でも確率してないっぽい。新作の「Remix」よりこっちのほうがよい。
書評はこちら