【書評】快人エジソン – 奇才は21世紀に甦る


拷問読書今週3冊目。記念すべき累計100冊目! 去年の10月頃からとりあえず続けましたが、まさかここまで続くとは。。開始当初はそこまで本好きではなかったけれど、今では本なしでは生きていけない!という具合にまでなりました。いやあ、人間何歳になっても始めるのに遅いなんてことはないもんですな。

記念すべき100冊目は題材は超有名人、世界の発明王エジソン。こいつがこんなに面白く、切れてる人だとは予想外だった!「ご冗談でしょうファインマンさん」に通じる切れっぷり、破天荒ぶり。この本はお薦めです。

■ジョーク大好きエジソン

1%のひらめきと99%の努力という言葉で有名なエジソン。努力の人というイメージが世間では強いが、本人はひたすらジョークばかり考える性格だったようだ。新技術や改良のアイデアが生まれるたびに興奮して大声でジョークを連発。12歳の頃から新聞や雑誌で読んだジョークのネタを手帳に記録していた。

面白い話を考える人とは、普段から頭の中にストックを仕入れているらしい。おもしろさとは才能ではなく、準備段階で決まる。関西人なのにおもしろくないとたびたび言われる僕にも希望が見えてきました!



■少食でほとんど寝ないエジソン

短眠を研究するとよく例に出されるエジソン。人間は食物を消化する時が一番エネルギーを使い、眠くなります。なので、胃腸に負担をかけない食事をできるだけ少食で生活する省エネ体質が短眠のキーポイントとなります。

エジソンもおなかが減った時だけ、少量の食事を食べるというやり方で研究に没頭した。とにかく一心不乱に研究に打ち込み、眠くなったらその時に寝るという生活。時間というようなつまらない概念に自分の人生を左右されたくないという方針で、研究所には時計もおかなかったそうな。

人間はしょせん自分の好きなことしかやらない。好きなことさえやらせておけば、やめろといってもやめない。しかし、度を超せば健康を害したり、作業効率が低下する。食えば食うほど睡眠時間が長くなるので、それだけ発明のチャンスが失われるとエジソンは語っています。

逆に、アインシュタインは毎日10時間以上眠ってたそうな。ちなみに、少食で睡眠時間を削るというのは何回も挑戦していますが、想像以上に過酷です。確かに、少食にすれば健康にもなるし、睡眠の質も高まる。でも、食欲という人間の欲に打ち勝つのは本当に難しい。そこまで我慢して人生楽しいのか?っていう気分にもなります。試したことない人は健康のために一度トライしてみてください。

■音楽が想像力をかきたてる

エジソンによると、音楽ほど人間の想像力をかきたてるものはないそうな。発明中はよくお気に入りの音楽を流し、気持ちをリラックス状態において仕事していた。

「人の感情に訴え、心を引きつける柔らかなリズムのほうが研究や作業の効率を高めることを明らかにすることができた。」

具体的にはラグタイムや、自然の音などをよく聞いてたらしい。

ちなみに、僕も音楽をかけながら集中するというのも何回か試したことがあります。どうもポップミュージックだと歌詞が気になって集中できないというのが初期の挫折。しかし、どんな音楽でもだんだん集中さえしてこれば気にならなくなり、後は作業ストレスを軽減する効果、つまり長時間の作業を可能にする効果があったりする。

自然の音で試してみたことはあまりないなあ。今度やってみよう。

■1%のひらめきと99%の努力の真実

有名なこの言葉ですが、エジソンが言っていた内容が曲解されて伝わっているのが真実らしい。エジソン自身は、1%のひらめきが大切であり、それが駄目では99%努力しても無駄だと言っていた。野心と想像力があり、昼夜を問わず働き続ける元気があれば成功すると後日語っている。

大の読書家であらゆることに興味を持ったエジソン。そんなエジソンの切れ具合を堪能できる。この本はおもしろいです。