有料アプリの課金モデルで大切なこと


有料のiOSアプリをリリースする時、無料バージョンもリリースする予定なら、とても悩む事がある。

それは、「無料+アプリ内課金」モデルにするか、「有料版、無料版2つ出す」モデルにするかということです。これは凄く悩ましい問題で、どちらも一長一短があります。

そして、とても重要なこととして、後から変更する事は非常に難しいので、最初にしっかりとメリット、デメリットを認識しておかないといけない!

これは、起業のファイナンスを書いた磯崎さんの言うところの、「スタートアップの資本政策は最初が凄く重要なんだけど、最初は誰もが経験がないから、取り返しのできない失敗をしやすい。」というのに凄く似ているのですよ!

僕も、Lisgoを作りながら悩みに悩んだので、その時分かったことをまとめたい。

基本的に、ガチャとかコンテンツ提供のアプリではなく、機能制限ありの無料版と、有料のフルバージョンというアプリを想定した話となります。

無料+アプリ内課金モデル

アップルが、アプリ内課金の仕組みを導入してから、無料版と有料版を出すより、こちらで出してねというのが一応アップルの方針らしい。最近のアプリはこのモデルが多くて、主流になりつつある。

メリット1
有料版と無料版にアプリが分散しないので、ユーザが無料版使っていいなと思った時に、もう一度アプリをダウンロードする事なく、すぐにアップグレードできる。

ユーザは究極のめんどくさがりやさんと想定して、UXは設計すべきなので、この移行のスムーズさは大きなメリットです。


メリット2
ダウンロード数が分散されないので、総合ランキングで有利。

※Top Grossingは無料+アプリ内課金と有料版合わせて、一番儲けているアプリのランクなので関係なかったです。スンマソン。

さて、それならば、問答無用でみんながみんなこのモデルになってそうなものですが、実際はそうでもない。いくつかデメリットが。。

デメリット1
まず、有料版のメリットである、値下げセールというのができなくなる。ちょっと値下げしただけで、値下げアプリをトラッキングしてるサービスとかに引っかかって一時的に売れたりするから、有料アプリはセールを定期的にやったりしております。

デメリット2
有料版を無料で特定の人にあげる時に便利なプロモコードが使えない。ブログで書いてもらう時とかに、ブログ主が実際にアプリ内課金でアップグレードしないといけないので、これは痛い。

デメリット3
また、サーバコストがかかるアプリなどの場合、後々、無料版はストアから引き上げて、有料版だけ提供したいとなるかもしれない。その時も、アプリ内課金でアップグレードした人だけ有料版使えるようにするとかはできない。

ちなみに、アプリ内課金を購入しなかった無料ユーザも全て、有料版に移行させるのは問題ない。そういう意味では、「有料版」➡「無料+アプリ内課金」への移行より簡単かもしれない。

※StackOverFlowの参考リンク

デメリット4
もっと突っ込むと、フリー版のレビューというのは荒れやすいのですね。逆に、有料版のレビューは本当に吟味して買う人が多いので、総じてみんなちゃんと試して評価してくれる。このレビューが混ざってしまう。

補足
ちなみに、アプリ内課金の実装が面倒なので、素早く有料版だけとりあえずリリースしたいという場合もあるかもしれない。でも、MKStoreKitとか使うと結構簡単にできる。まあ、それでもいろいろ慣れないうちは面倒なのだけど。

無料版と有料版2つ出すモデル

アプリ内課金の仕組みが出来る前は、これが主流でした。

メリットデメリットは、「無料+アプリ内課金」モデルの部分を読んでればそのままなので、スルーしようかと思ったけど、適当にまとめてみる。

メリット1
セールが出来る。

メリット2
プロモコードが使える。

メリット3
後から有料版のみに移行したりできる。

デメリット1
無料版試したユーザが、有料版をもう一度ダウンロードしないといけない。

補足
二つのアプリを提供するので、ストアのキーワードをABテストしたり出来るかも。

後からモデルを変更するのは困難

ここからが大事なとこなんですが、そもそもの問題として、AppStoreには、二つのモデルを後からスムーズに移行する仕組みがないのですよ。特に、「有料アプリと無料アプリ」➡「無料+アプリ内課金」への移行。

これは、iOS6でも変更の予定はないみたいだし、iCloudでも解決できない。(もし、いい方法があるよという方、ぜひ教えてくだされ)

例えば、佐藤君が有料アプリを普通に一つだけリリースするとする。その後、思った以上に有料版を誰も買ってくれないため、お試ししてもらうために、無料版を出したくなるとします。

この時、「無料+アプリ内課金」モデルを選びたくても、現在の有料アプリを買ってくれた人がお金を払わずにスムーズに移行するという仕組みがない。

アプリ端末にKeychainで有料ユーザという記録を保存しようとしても、そのコードを入れたバージョンを後からリリースするわけで、既存のユーザがちゃんとみんなアップデートしてくれて、その記録を端末に保存してくれるかは確実ではない。(iCloudでも同じような問題が)

※StackOverFlowの参考リンク

ちなみに、BoxCarというかなり有名なアプリが、有料アプリから、「無料 + アプリ内課金」に変更した事がある。どういうふうにやったのかと去年メールで質問してみた。

※BoxCarの紹介記事

すると、「BoxCarを使うにはユーザ登録が必要だから、そのデータを使ってある程度カバーできたけど、それでもちゃんと移行できない以前の有料ユーザも出てくるから、いろいろと大変だった。」と教えてもらえました。

他にもメリット、デメリットがあるかもしれないけど、後からの移行は大変なので参考にしてください。


アップデートしたアプリが起動直後に落ちる問題が発生中。ストアの障害!?


正常にサブミットして、アップルのレビューも通過したはずのアプリが、起動直後に落ちるという深刻な障害が発生してる模様です。

Instapaper作者のブログによると、7月3,4,5日にアップデートをリリースした、たくさんのアプリが被害にあっている模様。

アプリを削除して、インストールしなおしても、アップストア上のファイルが壊れてるので、ユーザは元に戻す事ができず、開発者もお手上げの状態になってしまう最悪の状態。泣きそうですね。

サブミットしたアプリを手動でアップデート設定をしているなら、しばらくアップデートは様子見したほうがよいかもしれません。無実の罪で★1のレビューをつけられる開発者が続出してるようです。

Instapaper作者、マルコ氏のブログには、この被害にあったアプリのリストを掲載して、アップルに注意を向けてもらうよう呼びかけているみたい。Pairや、TEDなど有名なアプリもたくさん。
Corrupt App Store binaries crashing on launch

こちらは、問題を報じるAppInsideの記事。
Developers suspect App Store mix-up led to corrupt binaries

Mashbleでも記事になってた。
Corrupt Apps Flood iOS App Store

Mashableの記事によると、問題はFairPlayっていうアップルがコピープロテクトのために導入した機能が原因なんじゃないかって書いてますね。エラーコードとか、症状を見る限り、そんな感じだとか。

同じアプリをインストールしても問題なかったユーザもいるみたいで、問題が発生するのは、インストールした時間と、地域にも関係するようで。


Twitterで “アプリ 起動 落ちる”と検索すれば、日本のアプリも被害に合っている模様。


使いやすいiPhoneのUIを作るために気をつけていること


反復に敏感になる

ゼロベースの無料相談室にお邪魔した時、石橋さんに言われて最も印象に残っていたのが、「反復に敏感になる」でした。この言葉はとても衝撃的で、僕のUI設計の考え方に大きな影響を受けました。

「よいUIのiPhoneを作るためには、自分が毎日使うアプリを作ること」と素晴らしき言葉を深津さんはonLabのイベントで言っていた。

これに加え、自分でアプリを触っている時に、第三者の視点で自分が無意識に面倒な動作、使いづらい動作をしていないかをチェックする心がけが使いやすいUIのアプリを作るのにはとても役立つ。

つまり、自分が何回も使っているアプリだと、一連の動作に慣れてきてしまい、本来ならば面倒で自動化を考えるべき一続きの動作を高速で行えるようになるので、その動作が面倒だという認識がだんだんと薄れてしまっていく。

例えば、テキスト画面のフルスクリーンの切り替えであったり、フォントの大きさの調整までのステップであったり。工夫をこらせば2ステップのタップやスワイプで実現できる部分を、反射的な動作に慣れきってしまい、3ステップかかってても不便さを意識できないままだったりする。

かといって、自動化することでユーザの望む細かい動作が不可能になったりする場合もあるので、実際にコーディングしてUIをいろんな状況で触ってみないと判断が下せなかったりもする。

様々な状況でアプリを使う(家、外、昼、夜、歩きながら、寝ながら、etc)

Webサービスと違い、iPhoneアプリだと日常の様々な状況、姿勢、握り方で使うため、ボタンの配置の最適位置も状況によって変わる。

例えば、GoogleReaderアプリで、記事画面から前のリスト画面に戻るボタンは左上にある場合が多いけど、左利き、右利きの人でそのボタンがタップしやすいかが変わる。

さらに、寝転びながら落ちないように持ってるがっしり握る系の持ち方と、立ちながら支えて持つ方法でも、ボタンまでの指の距離が大きく変わる。

そんな時、スワイプで戻る機能を追加したり、逆にスワイプを有効にすることで誤動作が起きやすくならないかをチェックしないといけない。

僕みたいな引きこもりは、たまには外に出て様々な場面でアプリを使うのも重要であります。地下鉄に乗った時、電波が断続的に途切れる時の挙動、ポケットに閉まったり、持ち直したりした時に使いやすいか。

歩きながら画面を見ていると、座って静止した状態で画面を見ている時よりも見づらいので、大きな文字サイズのありがたみが身にしみる。

Lisgoの場合、車に乗りながらのテストがなかなか日常的に出来ないのがつらい。

他の人に触ってもらって観察する

ユーザビリティテストは完全に第三者の視点になれるから効果的だけど、そんなに長い時間を何度も何度もかけられないので、まずは自分で第三者の視点にたってアプリを使う自分を擬似的に観察するのが重要となる。

でも、もしユーザビリティテストが出来るチャンスがあればあるほど素晴らしいです。

自分のアプリを他の人に触ってもらう時は、使い方を逐一教えないで観察する。少しは動作の目的を教えないと進まない場合でも、達成してほしい項目だけ伝える。

「これどうやるの?」って聞かれても、出来る限り、どうやるかはすぐに教えないほうが、目的をユーザが自然に達成できるようにUIが作られているかがよくわかる。

ユーザビリティテストでは、「使いながら思ってる事を出来る限り口にしてもらう」とか、「使いづらいところをどんどん伝えてもらう」というのが理想だけど、普通の人はなかなかそこまで自分の考えをリアルタイムにべらべら話せないし、遠慮して、否定的な意見もあまり言わないと思う。

なので、黙って自分のiPhoneアプリを弄ってもらっているところを、横から観察するしかない。

この時、自分も見えるように、机の上にiPhoneを置いてもらって観察するのではなく、普段と同じように持ってもらって、自分は後ろから回り込んで覗き見するように観察したりする。

補足

ちなみに、最短で目的を達成させる効率的なUIを採用することによって、初心者にとっての分かりやすさが失われたりもするので、トレードオフが発生するか注意しないといけないので難しい。

また、TweetBotで有名なTapBotは、最短で目的を達成させるより、使ってて気持ちよいUIを目指してアプリを作るらしい。

極端な例だと、なめこ栽培のアプリなんて、ひたすら反復動作の繰り返しだけど、あれが気持ちよいからみんなやるので、ゲーム系じゃないアプリでも使う時の気持ちよさはこれからどんどん重要になると思う。


iPadTodayでLisgoが紹介された喜びと、Wordioという競合アプリ


なんと、Lisgoが米国のアプリ紹介番組、iPadTodayで紹介された!この番組はオバマ大統領も、タイソンも、徹子も見てるとか。いやあ、めでたい。(52分頃に出る。実はネットテレビ) http://twit.tv/show/ipad-today/102

最近なんかアメリカでいつもより調子がいいなあと思ってたら、二日前に突然USのニュースカテゴリで28位ぐらいになったんですよ。「なんだこれは、もうちょっとでランク入ってたのにクソ!」って思って、速攻で検索しても原因が分からなかったけど、友達が紹介されてたよと教えてくれた。

僕はおかんという変わった名字のエンジェルに大学卒業まで投資を受けてるのですが、そろそろ利益だせよ、はやくマネタイズ考えろよ、金返せないなら臓器売るか?と日々鬼のようなプレッシャーに晒されているので、今度の電話役員会議ではよい報告ができますね。

そういえば先日、見知らぬ人から幸せを呼ぶ幸福の壷というのものを買ったから、その効果がすぐに出たんだと思う。この調子で、AngryBirdを抜いてUSチャートで半年ぐらい独走してくれないかな。

ちなみに、検索してる時に発見したのだけど、Wordioというアメリカのスタートアップウィークエンドで優勝したスタートアップがLisgoについて書いてくれてた。http://pascalwagner1.blogspot.com/2012/01/wordio-obstacles-pivots.html

Wordioは”Web記事を耳で聞こう”っていうまったく同じコンセプトのスタートアップらしい。(最近はe-bookに転向したみたいだ)
Wordioのページ http://mywordio.com/signup

この記事では、「スタートアップウィークエンドで優勝して、たくさんのメディアに注目されたけど、メディアの注目を受けることに気を取られて、実際の製品がしっかりとできてなかった。」とか書いてる。

“製品を待ち望んでる人達から「いつ頃できるの?今どんな感じ?」と言った問い合わせがよくきてたのだけど、まだまだアイデアを熟成させる段階が続いている。”と言ってて、注目を浴びる事のツラさもあるみたいだ。

TwitterやFacebookで注目されるたびに、実際よりも、周りからは順調に進んでいるように取られてしまったらしい。

その中で、「似たようなアイデアの製品はたくさんあるけど、その中でもLisgoというスタートアップの製品開発のアプローチが好きで、実際に製品も一週間に何回か使っている。」と書いてくれている。

なぜかLisgoが会社として認識されているところに、若干の誤解がある。

凄く気持ちがわかると思った部分が、「このアイデアこそが次世代のコンテンツ消費の新しい形になると僕たちは思ってたけど、最初のリリースに出来のよいものを作る事を気にしすぎた。Lisgoのように頻繁にアップデートするアプリもあるが、自分たちのスタイルには合わないと思ったんだ。」という部分。

実際、早くリリースしてフィードバック得るのが重要とは分かりつつも、Webと違ってiPhoneアプリは自動アップデートできないし、注目を浴びると、最初のリリースの印象が大きな影響を受けるのはそうなんですよね。

そして、プロダクトがない段階でユーザーインタビューしても、触ってみないとわからない部分が多すぎるし、基本的に否定的な意見や「これじゃダメだわ」っていう重要なフィードバックが想像上のプロダクトだとなかなかもらえないんですよ。プロトタイプ作るのも時間かかるけど、バランスが難しい。

テレビに紹介されるWordio

Wordioはこの後、intel主催のスタートアップイベントにベスト4まで残ったらしいけど、これの賞金がなんと100,000ドル(800万ぐらい)だった。ユーザの投票が決めてになるらしいけど、いやあ、こんなイベントがいっぱいあったら、確かに開発に集中できないな。。。

しかし、今は開発に全ての資源を投入するんだ!といって、どんどん良くなってきてるぞという実感が自分の中であったとしても、世間様からの注目がないと、周りからは「いつまでやんの?(笑)」みたいな扱いされるのもあります。この時、強靭なる精神力が求められるので、なかなかツラいとこではあります。

まあ、今回のLisgoも、一時的にはランクが上がるけど、こういうのはすぐに下がるので、ずっと使い続けられて口コミで自然と広がって実際に使い続けてくれるモノを作るよう頑張りたい。


田舎にコーワーキングスペースを


最近、コーワーキングスペースが人気である。

というのも、フリーランサーやノマドワーカーが増えてきて、1人じゃ寂しいから似たような人がいる場所で仕事したいということだと思われます。後は、他の人とのコミュニケーションを通じてつながりができたり、アイデアが広がったり。

その気持ちは凄く分かる。

僕も1人で家のソファーとかで開発してたら寂しくなるので、知り合いのiPhone開発仲間とカフェで一緒にもくもく開発したりする。フリーの人は寂しいから、十分稼いでいたとしても、人と関わるためだけに、無駄にバイトしてるというギャグのような都市伝説も聞くし。

というような人達にとって、コーワーキングスペースこそが最適解だと思っていた。しかし、これが自宅作業でなおかつ孤独死におびえている人にとって、微妙に使えないという大発見をしてしまった。

家から遠いんですよ。

いや、別に僕はコーワーキングスペースとかいくお金ないので、個人的には行かないのだけど、将来行くかとしたらどうかなと想像したりする自由はあるのです。

さらに、周りの人の話も聞いていると、家から遠いというのがネックであるのは実際にあるらしい。コーワーキングスペースに入居したのに、遠いからほとんど近くの居心地のよいカフェで仕事してますとか。

そもそも、フリーになることは、電車通勤から解放されて、自由な時間に仕事できるっていうのが最大のメリットなはずだ。

でも、東京の六本木とか渋谷にコーワーキングスペースがあって、それに通ってたら、通勤地獄が復活となり、意味ないと思うんですよ!

結局、クライアントの打ち合わせとか、そういう都会に出かけるついでにみたいな使い方が一番適していると思うのだけど、それは週二回とかの使い方であって、週4日以上行くようなヘビーユーザー向けじゃないはずだ。

かといって、コーワーキングスペースがある渋谷とか都会に住むのは家賃が高いのでNGである。そこで、適度な田舎に、お洒落で快適で、開発者とかデザイナーの人が集まるコーワーキングスペースを作って欲しい。

そして、僕はよく昼夜逆転してしまうという遺伝体質があるので、24時間営業だとなおよいです。こういうのが出来て、コミュニティとかもいい感じになってきたら、その近くに引っ越してもいいかと思う。

たぶん採算が合わないから、田舎の山になぜか立派な本格カート場があるぞみたいな、どっかのお金持ちの道楽で作ってもらうしかない。


PairはアップデートInfoをブログのように書いてる


PairはYcombinator出身のチームが作った注目のアプリなんですが、アプリのアップデートinfoをブログの情報発信のように使っていた。

大多数のアプリはこの部分に無味乾燥なアップデート項目を羅列するだけど、最近こういうやり方も増えてきた。

簡単に訳すと、”みんな、素晴らしいフィードバックありがとう。もうすぐ大きなアップデート控えてるけど、今回は小さな問題を修正するアップデートだよ。”という感じでいろいろ書いて始まって、アップデート項目を書く。

その後、”次のアップデートは2週間後にこんな感じの事をするよ”といろいろ書いて、最後に、”みんなのフィードバックは凄く感謝してるから、もっとPairをよくするために、いつでも連絡してくれよ”みたいな感じで閉めてる。

アップデート情報欄は読まない人のほうがもちろん多いけど、意外にここを読む人も結構いる。(気に入っているアプリなら、どう変わったのかなと思って読む。)

アプリ使ってくれてるユーザにメッセージを発信しようと思ったらここしかないんじゃないか。Webでブログやっててもわざわざ読む人は少数だろうし、アプリ内のどっかで読めるようにしても誰も読まないだろうし。

アプリを使ってる時に突然ポップアップ出てきて、”Hello, 最近はこうでああで、なんたらかんたら〜”とかメッセージ発信したら、大多数のユーザはぶち切れてワンスターレビューの報復を受けるだろう。

僕はPopsetとかHighlightとか、海外で話題のスタートアップが出してくるアプリはとりあえずUIとかUXとかを参考にするために落とすのですが、いろいろ盗むべきポイントが多くて面白い。

ただ、前々回のブログでも書いたけど、こういうアップデートをする予定ですとかあまりユーザに約束はしないほうがいいと思う。重要なバグで急いで治してるよとかじゃないかぎり。

ユーザの期待値をあげてしまうと、途中で方針転向してお蔵入りになったり、出来上がるまで時間がかかってしまうと、いざリリースした時に不利だ。

アップルさんのように、出来上がってリリースするまで黙っていたほうが賢いのではないかな。これはインサイドアップルという本で学んだ。


App Store内のSEO最適化について調べてみた


最近アップストアのSEOについて勉強したので書いてみる。この分野に関して詳しい日本語情報もまだなさそうだし。

僕は「アプリは内容が全てだから、SEOなんていらないんだよ!」というピュアな考えを持つ人間なのだけど、面倒じゃないならとりあえず試してみるかといった気持ちでやってみた。

調べてみたところ、WebのSEOみたいに洗練されてない分、出来る事は限られているのでシンプル。時間かけずに出来そうなのがいい。

最初に白状しておくと、LisgoがアップストアのSEO対策したら爆上げでウハウハだぜーっていう状況などにはなってないのです。まだ、アップデートして日がたってないので効果がよくわからない。

残念ながら、実体験を元にというよりは、各種アップストアのSEOサービスを使ったり、英語のブログを読みあさって得た知識を主に書きたい。

なぜアップストア内のマーケティングが重要か

adMobのデータによると、90%の人はiPhoneアプリを発見する時に単純にiPhoneアプリ内から見つけるらしい。まじか!!本当かどうか知らないけど、これは予想以上の数字だ。

確かに、最近はパソコン使わずになんでもスマートフォン使う人が増えていて、このトレンドはどんどん加速している。

僕はWebサービスからアプリ開発に移ってきたので、Webのランディングページに余った時間を使っていた。とりあえずダウンロード数を増やしたかったら、その時間を使ってストア内のアイコンとか、スクショとか、説明文やタイトルの見せ方に時間をかけたほうがよさそう。

ちなみに、アップストアのSEOを勉強しようかと思ったきっかけは、Lisgoのストア内の説明文を日本語でも書いてみたら、日本のストアの売り上げが一気に変わったからである。この時、ストア内で見つけてもらうのが一番重要なんだなと実感した。

アップストアのSEOは手軽で、個人開発者に優しい

ほとんどの人がアプリをストア内で見つけると書いたけど、圧倒的多数の人達はランキング経由か、検索で見つけるらしい。(appSEOのHP情報)

ランキングに入るのは大変だけど、検索でヒットしてもらう工夫ぐらいなら簡単にできる。なにも考えずに適当にリリースすると、検索にもなかなかヒットされずに詰んでしまう。

自分もそうだったけど、アプリを知ってもらうには、有名なブログで取り上げてもらうとか、SNSでバズるとか、最初はそういう事を考えるんですよ。でも、どちらも大変だし、完成度高いアプリを満を持して発表して、各種媒体に取り上げてもらおうのは時間かかる。個人なら特に。

僕は素早くリリースして、反応をみながらアップデートを繰り返しているので、まだまだ荒削りな段階でバズるマーケティングするのもよろしくない。大多数の人に提供できるほど使いかってが洗練されてないから。

しかし、アップストアのSEOはちょっとタイトルとかキーワードを工夫するだけなので、少しノウハウさえあれば簡単にできる。わざわざ検索してくれるのは最初のアーリーアダプター層な可能性が高く、初期段階のアプリでもOKだし。

もっと具体的なダウンロード数を突き詰めると、レビューを増やす施策が特に重要になってくる。Lisgoは初めて使うユーザでも使いやすいようになってないから、まだ早いかなあ。

ちなみに、appCodの人がQuoraで説明してた実践的なプロモーション方法は素晴らしい。個人開発者でも真似できそうなノウハウ満載だったので、内容だけでも今度紹介したい。

重要ポイント1 – タイトルに関連ワードを

まず、検索結果で表示される長さ(20byteぐらい)の最初の部分は、分かりやすいタイトルをつける。なおかつ、アプリに関連する重要キーワードも加えて入れる。タイトルに重要ワードを入れるのが特に検索には有利みたい。

Lisgoの場合は、以前”Lisgo”だけだった。これはよろしくない。

“Lisgo Blog Speaker – Voice reader for web news, it reads your Read It Later list aloud with Acapela text to speech.” のほうがよさげ。

*UPDATE
実験的に試したのだけど、上のタイトルは長過ぎてスパムっぽいからもっと短いほうがよいなあ。。あまり長過ぎるといかがわしく感じるし。ちょっと次のアップデートは考え直そう。

長過ぎるタイトルだと検索ランクは薄まるの?ってappCodの人に聞いたら、「それは僕たちも、まだ分からない。」という返事だった。

でも、”Instagram”だけのタイトルだったりする場合、ユーザがInstagramと完全一致するワードで検索したら、絶対にトップに表示されるらしい。だから、Instagramみたいに有名になったアプリは、下手に長くするより、アプリ名だけにして、完全一致で確実にトップに表示されるようにしたほうがいいのかも。

ちなみに、appCodのデモアカウントで、どの長さにすると検索画面に収まるかをお手軽にシミュレートできるのでお勧め。キーワードの検索順位を確かめるのも素早くできる。

間違ってたら申し訳ないけど、だいたい20byteまでが検索結果画面に収まる。Universalアプリだと+ボタンが値段の左側に表示されるから、さらに短くしないと右側が切れちゃう。

また、あまり関係ないワードで長過ぎるタイトルだったり、単純にキーワードを並べるとリジェクトされるので注意。長過ぎるタイトルはクールに見えないのもあるし、できれば簡潔で短いほうがよいはず。キーワード変えるためだけにアップデートするのも、ユーザにとってはウザいことこの上ないので止めましょう。

*UPDATE
appSEOの柴田さんによると、重要な単語であればタイトルと指定キーワードに同じ単語を入れるのは意味あるらしいです。いろいろ実験して確認したらしい。

重要ポイント2 – 競争率の高いキーワードは登録しない

ストアSEOを勉強するまで、単純に関連しつつ人気そうなワードを適当に登録キーワードに入れていた。appSEOを試してみると、「ダメですよ!こんな人気キーワードいれても、あなたの検索順位は50以下で意味なしだよ。変えましょう!」って教えてくれる。

確かに、順位が下になって意味がないなら、大人気ワードは入れずに、ちゃんと見られる検索順位で表示される他の関連ワード登録したほうがいい。アホだった。。

しかし、AND検索で探す場合もあるから、他のキーワードとAND検索で多用されそうなら競争率高いワードでも入れるべきなのではないだろうか。appSEOでは変えろって警告されるけど。どうなんでしょ。

※UPDATE
appSEOの柴田さんにTwitterで質問したら、全ての設定ワードをちゃんとランクインするほうを優先するほうがよいとのことでした。そのワードでAND検索にヒットする可能性もあるし。どうしても競争率の高いワードでAND検索を優先する場合は別だけど。。。と教えてもらった。なるほど!

とりあえず、人気の競合アプリを登録キーワードに入れるというのは常套手段で、なおかつワードの競争率も大抵そんなに高くないからオススメ。

※UPDATE
競合アプリの名前をキーワードに入れるのは厳密にはルール違反らしい。アプリマーケティングの本で書いてて、リジェクトされた事もないので普通だと思ってたけど、これも避けた方がよいようだ。

ちなみに、アップストアのSEOサービスというのは、登録した競合アプリからお勧めのキーワードを解析したり、自分の登録しているキーワードで自分のアプリがどのぐらいの順位で表示されるかを教えてくれる。

競争率がそれほど高くないけど、自分のアプリに関連する人気ワードを探すのはとても難しいし、自分のアプリの人気度によって最適な登録ワードも変わる。これを選びぬく手助けをしてくれるのですね。

自分の知っている範囲で、アップストアのSEOサービスは、appSEO、appCod、AppStoreOptimizationの3つ。appSEOとappCodは日本のストアも対応してる。特にappSEOは日本語対応で、素晴らしいスタートアップのノウハウをたびたび共有してくれる日本人の柴田さんが運営してる。

関連サービスやブログ

appSEOの一週間の無料期間は、こちらのリンクから登録すると2週間に伸びるらしい。僕の期間も一週間延びると書いてる。
http://appseo.co/ja/?rf=aec2933495dd20e17cdc9c151a913846

appCodのデモアカウントは、競合アプリの登録ワードを予測してくれるのでお勧め。英語だけど、ブログも必見。どのアプリマーケティングの本より実践的で素晴らしい。
http://www.appcod.es/

ユーザ目線で、アプリを落とすかの意思決定までの思考過程を解説してくれてる記事。必見!「AppStoreで残念なアプリをつかまないための11のチェックポイント」http://d.hatena.ne.jp/renewal49/20120403/1333456535


アップルとリーンスタートアップ


アップルの経営手法を元幹部からの聞き込みを元に分析したインサイド・アップルを読んだ。

社員を特定の仕事に集中させる方式とか、いかに社内政治の発生を抑えるかなど、アップル独特のやり方を細かく分析していて最高に面白い。

でも、自分としてはリーンスタートアップと、アップルの製品開発のプロセスについていろいろ考えたりしてきたので、その部分に絞って書きたい。

主に、”顧客インタビューしない部分”と、”製品を秘密にする”という2つについて。

なぜ顧客インタビューしなくてもいいのか

ちなみにリーンスタートアップは、時間とコストをかけて顧客が望まないムダな製品を作らないようにする手法です。製品を開発する前からターゲット顧客にインタビューする。そして、自分が作ろうとするものに価値を見出す人がいるかの見込みを確認しながら小さく製品を作っていく。

この開発手法を去年の夏頃に勉強し始めた時は、これはいいやり方だなと感銘を受けたのたものであります。実際にいろいろと試して取り入れている部分が多いにあるし。

しかし、アップルは「顧客調査をやるとつまらないものが出来うんだよ!」といって調査を一切やらない。

「人々に欲しいものを聞いていたら速く走る馬を作ってたね」と、フォードが言ったか言ってないか分からない言葉がこの理屈を語る時によく引用される。アップルの開発プロセスは、リーンスタートアップの話を聞いた人が最初に思い浮かべる反証な訳です。

もちろん、UXとかリーンスタートアップを専門とするジャニスさんやらエリックさんやらは、「アップルだって社内で小さく試作品を試しているはずだ。」とか、「顧客に欲しいものを聞くのは間違いで、観察して顧客が欲しがるものを起業家はイメージするのが大切だ」と言っている。

正直、リーンスタートアップを世界中に広めている最中のエリック・リースは、「ウゼエな、アップルの話はすんなよ。」とでも思っていないだろうか。

しかし、リーンスタートアップの定番である「製品を作る前にターゲット顧客となりそうな人、10人以上はインタビューする」という事をアップルはしない。もちろんプロトタイプを作って改善していくというのは、社内で特別な扱いを受けているデザインチームがやっているけれど。

なんで試作品を作る前に顧客ニーズを確認しないでiphoneやらiPadが出来たかというと、ジョブズが欲しいものを作るという判断基準があったからだと思ってた。本を読むとまさにその通りの事が書いてる。

しかも、社内政治に気を散らされないで自分の業務に集中できるように、他の部署が何をやっているかはお互いにまったくわからないらしい。となると、Googleみたいにまず社内の人間が試作品を使って、社内規模で可能な限りフィードバックもらう事もしにくい。これはちょっと驚きだった。

ジョブズ指揮下のプロダクトは、ジョブズが気にいるかどうかが重要事項で、細部まで文句をつけられる。ちなみに、37signalsやEvernoteの社長も、自分が欲しいものを作るのが一番簡単なプロダクトの作り方だと言っている。

この”本人が本当に欲しいもの”というのがとても重要で、「俺もあったら欲しいと思うし、みんなも欲しがるだろう」っていう中途半端な欲求だと、なんかズレたものができるのだと思う。具体的には、代替手段もちゃんと試していて、既存製品のどこが問題かをはっきりと認識して、不満を持っているぐらいじゃないときつい。

まあ、普通自分が欲しい物基準で作るとBtoCになって、ビジネスモデルが難しく、あまり儲からないってのがつらいとこですが。そういう意味で、BtoB向け製品で、その分野の深い知識と問題点を理解してる人は有利だと思う。

ぶっちゃけ、自分が本当に深刻に思っている問題を解決する製品を作ろうとしているのなら、最初のインタビューはすっ飛ばしてもよいはずだ。RunningLeanでもそう書いてる。

下手にいろんな意見を聞いて、自分があまり欲しくはないなと思う機能を付け足してごちゃごちゃするよりも、最初は自分が本当に必要な最低限の機能のみ作るのがいい。Lisgoも最初は大多数の人が使えそうなUIを作って失敗してた。

アップルではジョブズがいろんな機能のアイデアにNOを言いまくって、製品がシンプルになっていくらしい。

ただ、自分が欲しいものを作っていて、ユーザの問題も、問題が解決したかも判断できるからといって、ユーザの意見を聞かないでもOKよってわけではないとは思う。

このへんアップルがどうだかわからないけど、僕の場合はユーザの要望やら意見を聞いてるだけで、「こういう視点があったか」とか、「この機能に気づかないのか」とか、「やっぱり自分と同じ考えの人がいたのね」と、素晴らしくタメになる。

ただ、最終的にどういう形に落とし込むかといった最終判断は、ワガママに自分が使うかどうかで決めている。自分が直接必要じゃなくても、明らかに大多数の人が必要だろうと思う機能のみつけたり。LisgoだったらBluetooth対応とか。

そういえば、Instapaperの作者もPodcastで言ってたけど、そういう作り方をしてるらしい。よいと思った新機能も、しばらく自分が使ってみて、使わないなと思ったら切り捨てるらしい。

製品が完成するまで秘密にする理由

アップルが市場調査をしないのは知っていたけど、製品が完成するまで秘密にする理由が面白かった。

まあ、考えても見て欲しいのです。リーンスタートアップの教えに従うと、出来る限り最初からユーザと対話して、どういう製品を作るかを顧客と接しながら改善を繰り返す。

となると、製品の詳細についてはオープンにならざるをえない。だって、顧客インタビューしたり、顧客にこちら側が考えた問題の解決手段がいいと思うか反応を聞いたりするわけだから。下手したら、製品出来上がる前にお金をもらう約束までする。

誰もお金を払いたがらない無駄な製品を作るリスクを減らすんだ!というのがリーンのテーマであり、「なるほど、こりゃいいね!」と僕も思っていたのですが、アップルはすごい秘密主義で正反対なんですよ。

なんでも、製品が秘密のベールに包まれていたほうが人々の期待が高まってよいと。まあ、これは分かる。でも、僕みたいな元々だれも注目してない状態なら関係ない事だ。

それより重要だったのは、「製品が出来る前に作るものを発表すると、ユーザの期待が勝手に高まり、それを上回るのが難しくなる。それよりも、素晴らしい物が出来てから一気に発表したほうがユーザに驚きと喜びを持って迎えられる。」という部分。

むむ。。これを今までの自分の製品開発プロセスに当てはめてみると、「こんな機能もつける。これにも対応する予定だ。ああ、その機能も付ける予定だよ。待っててね。」みたいな感じで話してた気がするぞ。やってしまったーーー。

そもそも、予定通りにスケジュールが進むわけないから、ユーザの期待値を無駄にあげてしまう愚かな行為だったかもしれない。ユーザの意見を聞く努力はサボらないようにするけど、要望があっても簡単に約束しない事にしよう。

このへんは、37Signalsのブログでも言ってた。「ユーザに約束するな」と。

ユーザから明らかに構想予定の機能を要求された時も、「ああ、その機能ね、もちろん付けるよ。すぐだよ!」みたいな返事は頭の中だけに閉まっておく。

「なるほど、検討しときますね。」といった感じに常に冷静に返事しつつ、機能が出来てから「ついにできました!」といきなり発表というツンデレ方式でいこうと思います。

というわけで、Lisgoの日本語対応は未定という事でお願いいたします。

参考図書 *アップルインサイド


Y-Combinator卒業チームから、最新のブランディングをパクる


Y-Combinatorが最新のDemo-Dayをやっているらしい。Techcrunchによると、39チームのうち15チームがモバイルアプリで、主流がどんどんモバイルファーストになってるみたいだ。

今回は初の日本人チームもいたりと、ピッチ見るだけでも勉強になると思うのだけど、僕が興味あるのはピッチよりiPhoneアプリを作っているチームのランディングページである。

Y-Combinatorといえば、スタートアップのノウハウが結集しているので、そこを卒業しようとしていて、iPhoneアプリを作っているチームがどんなふうにランディングページを作っているかは参考になるに違いない。

PathとかFlipboardみたいなお手本のような紹介ページも参考にはなるのだけど、あちらは潤沢な資金を使ってゴリゴリとイケてる動画を作れるからなかなか真似できない。

それよりも、お金も時間もないながら、ノウハウは最新のものを吸収して作っているチームのランディングページや、AppStoreページのほうが参考になるのですよ。

この記事にモバイルチームのリストが乗っている。このリンクリストが貴重なのだ。

ページに来たユーザとLivechatできるoLarkをつけてるチームが多い。

Lisgoのページでも付けてるけど、たまにチャットしてくる人がいて、その人達が競合アプリとか、代替手段として使っている方法とか教えてくれてすごくいいのでスゴイお勧め!設置も泣き出すぐらい簡単。

僕はiPhoneアプリ作ってるので参考になるのはPairのチームでしょうか。これはPathみたいにトップページにアプリの動作をフラッシュで見せている。やっぱこれが一番わかりやすいなあ。

動画はない。イケてる動画を作るのはコストがかかるから、ここらへんは難しい。しょぼい動画作ってもブランディング的にマイナスなるし。

ちなみに、Lisgoのページは僕のつたない英語で、アプリの動きを説明するという無謀な事をしている。でも、これはこれでいいんですよ。別に今の段階でたくさん人が来るわけでもないし、評判なんて気にしなくても無問題なので、とにかくパパッと作れるのを優先しているから!

というか、アップデートに忙しくて、紹介動画もページの写真もすごい古いバージョンであった。まあ、今の段階では適当でいいや。

ちなみに、Pairのランディングサイトのダウンロードアイコンをクリックしたら、そのままApp Storeのリンクに飛ぶ。Pathみたいに電話番号を入力するボックスが出てきて、携帯にダウンロードリンク飛ばす方法もあるけど、あれがベストなのかな。

PairのApp Storeの説明文は改行もなくて、最初の文が長いのでこれはよろしくないと思う。でも、スクリーンショットはシンプルに写真と文字を使ってていいと思う。Clearもこんな感じだった。Lisgoはスクリーンショットに文字詰め込みすぎてるから変えようか。

最近ようやく感覚として分かってきたけど、ほとんどのユーザはアプリを落とすまでにWebページなんか見てない。ここまで書いておいてなんだけど。

SNSかニュースサイトでアプリを知って、iPhone開いてAppStoreで検索して紹介分の最初の2行ぐらい読んで、その後スクリーンショットをちら見して、レビューをささっと見てダウンロードするか決めているのが大半だと思う。

なので、ほとんどのiPhoneアプリにとって時間を書けるべきなのは、ランディングページよりAppStoreの紹介文と、特にスクリーンショットだと思うんですよね。

できれば紹介文の最初の3行ぐらいを、短く簡潔に、一行か二行ぐらいの文章をスペース空けて書くのがよいと思う。

ランディングページ参考になるよという記事だったはずなのに、なぜか最後にランディングページなんかほとんど見られないだろうというオチになってしまった。

まあ、パソコンよりスマートフォンばっかり使う人がどんどん増えていくので、自然な流れと言えば当たり前かもしれない。Webのランディングページなんてモバイルで見ても小さくなって見づらいし。

そういう意味で、AppGroovesの方がやってるモバイルアプリの効果的なSEOってどんどん重要になるはずなんですよね。あのサービスはやろうと思ってたのに忘れてた。早めにやってツイッターかサイトで報告したい。

*Update
appSEO今使ってみたけど、これはヤバい!iPhoneアプリ作っている人みんなやったほうがいいと思う。登録も簡単だし、こうやってキーワードを入れるのかとか凄く勉強なる。

僕は「SEOなんかどうでもいいからいいプロダクトを作ればいいんだよ」っていう青臭い事を言うタイプなのですが、「こんなに簡単にSEOが向上するならやらないと損だよチミ」というようにこれからなると思う。

しかし、appSEOのランディングページも勉強なる。リンククリックしたら画面変わらずにスクロールしたり、紹介動画リンククリックしたらするっと下に出てきたり。


創業者が Think Big になるタイミング


「グーグル ネット覇者の真実」が面白い。中国で挫折した部分とか詳しくて最高なんだけど、スタートアップというのをブログ名にしてるのもあり、初期の頃にどのようにやってたかに注目して感想を書いてみます。

なんか初期の頃は、創業者の二人とも最初は自分の論文のためにGoogle作って、いい感じに研究結果書けたらいいなっていう雰囲気なんですよ。周りの友達が、「これはスゲエ、お前起業しとけよ!」とか薦めるんだけど、最初は乗り気じゃない二人。

まあ、スタンフォードの研究員という身分も結構満足できるものだし、アカデミアの道を志していたのもあるのであろう。

だからもあって、二人ともGoogleをヤフーとか周りのいろんな会社に売ろうとするんだけど、「みんなはした金だなあ、もっと高い値段で買ってくれよ」みたいな感じでいい買収が成功せずにトボトボと家路につく毎日。

とても面白いのが、最初らへんはGoogle創業者の二人は全然ThinkgBigじゃないのに段々とビッグマウスになっていくところ。途中からアクセス数が増えてくると、「おいおい、これは可能性あるんじゃないの、ちょっと起業しちゃいますか。世界変えちゃうぞ」みたいな感じで発言も調子に乗ってくる。

その後、どんどんGoogleが人気になってくると、ブリンとかは採用面接でいかにGoogleが世界を変えるかという壮大な構想を語りだす。うーむ、最初は適当な会社に売却して博士論文の執筆に戻ろうしていたのに。。

ほどなく、有名なベンチャーキャピタルに出資をしてもらうプレゼンで、ペイジが「将来は100億ドルの会社にするぜ。100億とは売り上げじゃなくて、利益のことだぞ。フハハ。」と盛り上がり始める。売り上げないけどアクセス数はうなぎ上りで自信ついてきたんだと思う。

そして、その頃に出資した側のVCの人が当時を振り返って、「笑っちゃうほど壮大な野望なんだけど、奴は大真面目の未来を計算尽くして、本当にそれを信じてたんだよ。。」みたいな感じで、初期の伝説が出来上がっていく。

そういや、ザッカーバーグもFacebookの初期の頃のインタビューがちょっと前に話題になってたけど、「いやあ、みんあ世界を変えるとか吹いてますけどね、僕はまず小さな大学という単位で価値あるものを作りたいのよね。別に世界変えるとかみんな気にし過ぎっすよね。。」という非常に謙虚な動画がアップされてた。

しかし、有名なエンジェル投資家であるロン・コンウェイが、スタートアップスクールでザッカーバーグと出会った頃の話を語っていたのはこんな感じだった。「彼は最初の頃から、凄く鮮明にソーシャルの行く末をイメージし、これから実現していく未来のビジョンが確固たるものとして自分の言葉で語ってたんだよ。。(スゲエよ奴は。。)」

ビルゲイツも自分用にゲームかなんかのプログラミング作ろうとしてただけだし、ジョブズも最初は企業にPC売って小銭稼げれば満足って感じだった。ジョブズでさえ、「もっとビッグに考えないといかんよチミ!」と初期の年上のメンターみたいな人に言われてるし。

最新のポールグレアムのエッセイでも、”壮大すぎるアイデア”みたいなタイトルで恐れを知らないビッグアイデアの数々を書いてるんだけど、引っ張っておいてオチが凄かった。

「でも、こんな感じで煽って書いてるけど、どう始めるかのベスト戦略は自分のために小さなアプリを作ることだよ。自分の小さな問題を解決すれ事から始めて、最初から壮大なビジョンを語って周りに過度な期待を持たせたり、敵を作ることはないぞよ。」といった感じで閉めてた。

「大きく考えても、小さく考えても費やす労力は変わらないから、どうせならでっかい事したほうがいいよ」というカッコいい事をVCの誰かが言ってたけど、歴史をひも解くと最初はみんなThinkSmallだったようだ。サービスに勢いが出てきて自信がついてきた後、VCや従業員の前でThinkBigになっていくというのが定番なのかも。